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地上権マンションは買っていいのか?メリット・リスクを徹底解説

マンション購入の相談を受けていると、ときどき見かけるのが 「地上権マンション」 という特殊なカテゴリです。
通常の分譲マンションと何が違うのか、買って本当に大丈夫なのか……。

本記事では、不動産事業 × 技術系企業の視点 から、一般的な解説にはない「実務的な意思決定ポイント」まで深掘りし、地上権マンションのメリット・デメリットをわかりやすく整理します。


1. 地上権マンションとは?普通のマンションと何が違うのか

マンションの所有権は本来、

  • 建物の専有部分(あなたの部屋)

  • 敷地権(マンションの土地持分)

のセットで成立します。

しかし「地上権マンション」は例外で、敷地権が 所有権ではなく “地上権” になっています。


■ 地上権とは?

地上権とは、
他人の土地に建物を建てたり利用したりできる権利
のこと。

あくまで土地は「地主のもの」のままになります。
入居者(区分所有者)はその土地を利用するだけの権利を持ちます。

一般的には、

  • 新築時に土地所有者 × デベロッパーが契約

  • 定期借地権と似ているが、法的には借地権より強い

  • 期限が設定されているケースが多い(50年など)


借地権マンションとの違い

種類 土地の権利 更新 特徴
所有権マンション 土地も持分所有 不要 最も一般的・資産性が高い
借地権マンション 借地権 更新あり 更新料が発生するケースも
地上権マンション 地上権 建物がある限り存続(原則強い) 借地より強いが、期限付きケースも

※ 実務では「期限付き地上権(定期地上権)」が多いので注意。
 


地上権マンションのメリット

① 同じエリアの所有権マンションより安く買える

最大のメリットは 価格の安さです。
土地を買わないため、所有権マンションより 10〜30%程度安い ケースが多いです。

例:
同エリア70㎡

  • 所有権:8,800万円

  • 地上権:6,800万円

→ 2,000万円安いことも珍しくありません。

個人の所感ですが、駅近マンションで地上権マンションは多いような印象です。



② 固定資産税が抑えられることがある

土地を所有しないので、固定資産税負担は

  • 建物部分のみ
    になるケースがあります。

これは毎年支払い続けるため、長期のキャッシュフローに影響します。



③ 都心好立地に住みやすい

土地所有者が

  • 国・公共団体

  • 企業(倉庫会社、交通系企業)
    などの場合、

「超一等地なのに所有権は渡さない」という事情から地上権になることがあります。

結果、本来買えないような場所に住める のは魅力です。


地上権マンションのデメリット(ここが最重要)

① 売却が難しい(資産性が低い)

最も大きいリスクです。

買主候補は

  • 地上権の仕組みを理解できる人だけ

  • 金融機関のローンが通りにくい場合もある
    ため、流通量が極端に少ない

→ 将来売りたいときに売れない可能性がある。



② ローン審査が厳しくなるケースがある

銀行は基本「担保価値」を重視します。

土地=安定
建物=劣化する

なので、土地の所有権がないマンションは
評価が低くなる傾向 があります。

→ 借入可能額が下がる
→ 金利が若干高くなる可能性



③ 地上権の期限切れが迫ると資産価値が急落

地上権の期限が近づくと、
「残存期間が20年を切ったあたりから」
資産価値が落ちはじめるのが一般的。

理由:

  • 金融機関がローンを渋りはじめる

  • 買主が敬遠する

  • 建替えが困難



④ 期限到来後は更地返還のリスクがある

期限後は、

  • 土地の返還

  • 建物の取り壊し負担
    が発生する場合があります。

契約によっては

  • 建物を買い取ってくれる

  • 新たな更新契約に進める
    などの例外もありますが、必ず地上権設定契約書の確認が必要


買っていいケースと買ってはいけないケース

■ 買っていいケース

  • 自分で長く住む “一次取得の実需”

  • エリアにこだわりがあり、近隣の所有権マンションが高すぎる

  • 売却を前提にしない(事実上の“終の住処”)

→ 「圧倒的な立地 × 割安」である場合は選択肢になる。



■ 買わないほうがいいケース

  • 資産価値や売却を重視する人

  • 転勤・引っ越しの可能性がある人

  • ローンを組んで買う人(審査NGや金利上昇リスク)

  • 地上権の残期間が短い物件(20年未満は基本NG)

投資目的としては ほぼ成立しない と考えて良いです。


地上権マンションを検討するときのチェックリスト

購入前に必ず この5点だけは確認 してほしい。

① 地上権の残存期間

  • 何年残っているのか

  • 期限後の取り扱い(延長可能・買取など)

② 更新条件・地代の有無

  • 地代を支払う契約か

  • 管理費・修繕費と合わせて総コストをチェック

③ 金融機関はどこがローンを出すか

  • 事前審査は必須

  • 取り扱い不可の銀行もある

④ 売却事例(レインズ・SUUMO)

  • そもそも売りに出ていない → 流動性が低い

  • 過去にどれくらいの価格で売れたのか

⑤ 地上権設定契約書の内容

  • 買い手は基本、これを読んで判断するしかない

  • 契約書がない・内容が曖昧 → かなり危険


地上権マンションは買うべきか?結論

「自分で住む」なら選択肢になる。
「資産として買う」なら避けるべき。

特に都会の一等地で、

  • 立地は最高

  • 所有権だと高すぎる
    という場合は、地上権マンションは合理的な選択になり得ます。

ただし、

  • 売りにくい

  • ローンが組みにくい

  • 期限切れのリスク
    という根本的な弱点は解消できません。

そのため、資産価値や流動性を重視する人には向かない物件です。

  • 義華編集部

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